蔵の中を案内して頂きながら、お酒造りのお話を。
仕込み水は、敷地内から採れる井戸水を使用。敷地が凹んだ所にあり、沼地だそうです。元、江沼郡。白山からの地下水で軟水。小松市と言えども、加賀市よりなので同じ小松市の農口さん(農口尚彦研究所)の所とは、水も違うそう。
石川の菊姫さんや手取川さんの所は中硬水。
洗米の後に、お米を蒸すのですが、その甑がアルマイトの甑の中に、更に木の甑が入った二重構造に。
米に水分が均質に行き渡るそうです。こういうシステムはじめて見ました。
そして、その木の甑と木桶を新調。
木桶は酒造りが金属製のタンクが主流になり、木桶を作る職人さんが減り、絶滅の危機に。そんな中、小豆島で木桶職人復活プロジェクトが行われていたりします。
地元の大工さんが小豆島で一から木桶作りを学び、実現しました。
素材も吉野杉とかではなく、県素材を使用。
西出酒造さんは、地元の原材料にこだわり、敷地内の井戸、酵母添加もしながら、昔ながらの製法で造る生もと造り、酵母無添加、県内産のお米を使っています。さらに、地元の木材を木桶や甑に使えば、地域の特徴がでた蔵の個性が光るお酒を生み出せるのではないかと考えています。
「地酒」ってなんだろう?って一種の答えがある気がしました。
そして醪がサラサラになり、火落ち菌もおさえるそうです。
木桶は木目が違うものが2種類ありました。
木桶は通気性も良く、微生物たちが暮らしやすいため、どんな材質の桶より発酵に適しているそうで、今期は仕込んだが販売せず、今後本格的に生産されて行く。西出酒造さんのお酒から木の香りがするのを想像すると、ワクワクする。
放令機はあるが使わずだそうです。蒸し上がった蒸し米はそのまま広げて平たくして扇風機だそうです。
機械になるべく頼らず、手作業。手作業って響きカッコいいですけど、めっちゃ体力がいる作業を家族のみでされてます。
酒造りはまず水もと造りから。御神酒になって神棚に。面白いですね。
仕込み蔵
搾りは、昭和31年製の木製の槽搾り。お酒のクラスを問わず全量です。
つづく☆
一献うるうる 〒600-8401
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